ラグビー日本代表の五郎丸歩選手が豪州ブリスベンに本拠を置くレッズに入団したのを受け、クイーンズランド州政府観光局は2月19日に会見を開き、観戦ツアー状況、在オーストラリア日本人の五郎丸への期待、州内各都市の魅力や移動などについて紹介した。
同局代表の西澤利明氏は、今回の五郎丸選手のレッズ入りについて、米大リーグで活躍する野茂英雄やイチローとその拠点にたとえてこう語った。
「野茂やイチローが渡米し、シアトルという地が日本人に広く知られるようになった。ブリスベンをはじめ、クイーンズランド州の各都市が、五郎丸が活躍すればするほど注目されるようになる。いよいよブリスベンがディスティネーション(旅行目的地)になる。すでに、ツアー企画なども組まれ、大手旅行会社などではサンウルブズ戦のチケット争奪戦が始まっている」
クイーンズランド州の州都であるブリスベンは、シドニー、メルボルンに次ぐオーストラリア第3の都市。沖縄に似た、亜熱帯性で温暖な気候にあり、年間を通じて過ごしやすいといわれる。2015年夏には、カンタス航空が成田=ブリスベン線を就航させ、「日本人渡航者数が急増している」という。
西澤局長は、「いまレッズは低迷しているが、五郎丸の活躍でまた注目されている。世界で三番目に日本人が多い国、オーストラリアでは、『いまこそ五郎丸のファンクラブをつくって、みんなで応援しよう』という想いが高まっている。ヒーローが来ることで、両国の関係が深まるだろう」とも話していた。
また、ブリスベンから南に80km離れた屈指のリゾート地、ゴールドコーストへは列車(クイーンズランド鉄道)や高速バスで2時間前後で結ばれている。ジェットスター航空の成田=ゴールドコースト線でゴールドコーストを周遊し、列車やバスでブリスベンへと向かう「2都市滞在型」の旅行客も多いという。同局は、「LCCで移動費を安くおさえて、滞在に変化をつけるといった楽しみ方も日本人に定着しつつある」とも話していた。
《大野雅人》
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