【ツール・ド・東北15】リオ五輪で結果を出したい…障がい者自転車競技で世界一、藤田征樹 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【ツール・ド・東北15】リオ五輪で結果を出したい…障がい者自転車競技で世界一、藤田征樹

スポーツ 選手
パラサイクリングロード世界チャンピオン、藤田征樹がツール・ド・東北に参加(2015年9月12日)
  • パラサイクリングロード世界チャンピオン、藤田征樹がツール・ド・東北に参加(2015年9月12日)
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9月13日に宮城県沿岸部でサイクリングイベントのツール・ド・東北2015が開催された。同大会にパラサイクリストの藤田征樹さんが出走した。

藤田さんは8月にスイスで開催されたUCIパラサイクリングロード世界選手権で優勝、現世界チャンピオンだ。2007年に競技を始め、2008年北京、2012年ロンドンと2大会連続でパラリンピック日本代表にも選ばれている。

パラサイクリング(障がい者自転車)は障害の種類と使う自転車により4つの競技クラスに分けられる。また障害の程度によりいくつかに分類される。藤田さんは大学時代に交通事故で両下脚を切断しており、パラサイクリングでは通常の二輪自転車を使用するCクラスの中のC3(両足ヒザ下切断)で走っている。

Cクラスの他には、三輪自転車のTクラス、2人乗り用タンデム自転車のBクラス、ハンドバイクのHカテゴリーがある。

---:パラサイクリングの競技はどれくらいの距離で行われるのですか?

藤田征樹さん(以下、藤田):ロードレースですとUCI(国際自転車競技連盟)の規定でだいたい50km~90kmくらいの間で行われることが多いですね。

---:競技を始めたのはいつからですか?

藤田:自転車競技としては北京パラリンピックの前年からなので2007年ですね。今年で9シーズン目になりますね。


藤田征樹さん

---:大学時代にはトライアスロンをされていましたね。そして事故にあってしまいました。

藤田:トライアスロンを始めたのはケガする数カ月前でした。そろそろレースに出ようかなと決めて、それに向けて練習をしていた時の事故でした。

---:事故にあってしまい、それでもトライアスロンを続けようと思ったのはなぜですか?

藤田:単にまだやってないからやっただけ、という感じなんですけど(笑)。今は競技としては自転車だけです。今でこそパラリンピックの競技にトライアスロンも出てきましたが、当時はなかったのでパラリンピックと関係なしに健常者のレースにどうやったらでられるのかなと考えながらトライアスロンはやっていました。

自転車競技はパラリンピック種目としてあったので、競技としてはパラサイクリングを始めました。ただ自転車競技としてはそんなに健常者のレースと違いはないので、でられるものは積極的にでています。

---:一般の方が参加するレースにもでているのですね?

藤田:でてます。ただトライアトロンはもうやっていなくて、自転車オンリーです。

---:次の目標はリオ五輪でしょうか。

藤田:ようやく世界で闘えるようになったので、日本のパラサイクリング界のためにもリオで結果を出したいですね。

***

フルタイムワーカーの藤田さんは、仕事後に1~2時間のトレーニングをするそうです。夜になるためローラー台を使うことも多く、限られた時間で効率よく鍛えています。自転車ロードレース界には世界チャンピオンになり、その証である5色の虹色ジャージ、アルカンシエルを着ると翌年は成績不振に陥る「アルカンシエルの呪い」という言葉があります。写真撮影の際にアルカンシエルジャージを着てくれた藤田さんは「そうならないように頑張ります」と笑って話してくれました。
《五味渕秀行》

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