富士フイルム、スマホ連携型の店頭プリントサービス発表…Wi-Fi送信や画像編集機能 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

富士フイルム、スマホ連携型の店頭プリントサービス発表…Wi-Fi送信や画像編集機能

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宣伝部長松本考司氏とプロモーションキャラクターの広瀬すず
  • 宣伝部長松本考司氏とプロモーションキャラクターの広瀬すず
  • 会場に用意された試用端末。店頭ではこのようなタッチディスプレイが設置され、ユーザーが操作する形になる
  • イメージング事業部 統括マネージャーの種田進氏
  • 会場ではシャッフルプリントのデモムービーが再生された
  • 会場ではシャッフルプリントのデモムービーが再生された
  • 会場ではシャッフルプリントのデモムービーが再生された
  • プロモーションキャラクターには女優の広瀬すずを起用
  • 富士フイルムが”写プライズしよう。”をキーワードとした新プロモーションを展開
 富士フイルムは8日、都内で記者発表会を開催し、店頭プリント受付機向けの最新ソフトウェア「Wonder Print Station」を発表した。同日より、写真店や家電量販店などのプリントショップ向けに発売する。

 まず宣伝部長の松本考司氏より説明があり、これによると、富士フイルムでは昨年からフォトルネッサンス活動を開始。直営店を原宿にオープンしたほか、さまざまな新サービスを展開してきたという。

「弊社でアンケート調査を行ったところ、一人当たり平均446枚の写真がスマホに保存され、ユーザーの73%が写真をプリントしたいと考えていることが分かりました。その目的はというと、誰かへのプレゼントが7割を占めている。その一方で、最近ではサプライズという言葉をよく聞くようになったこともあり、写真を使ったサプライズを提供できないかと考えるようになりました」

 今後は「写プライズしよう。」を合言葉に、プリントサービスを提案していくという。会場で再生されたムービーでは、海外留学する友人のために卒業旅行の写真をコラージュしてプレゼントする。さらには、家族の写真をまとめたアルバムをお母さんに贈る様子が流された。

「写真はお金を出せばどこにでもあるものでなく、世界に一つだけのプレゼントになります。とはいえ、写真を選ぶ時間も無いし、手間もかかって大変という声もあった。そこで、弊社が提供しているサービスがシャッフルプリントです。たくさんの写真をコラージュして自動でレイアウト。オリジナルコメントを付けて印刷の準備が完成するまで、かかる時間はわずか10分程度なので、思いついたその日に贈り物として用意できます」

 富士フイルムでは同サービスについて、今年は前年比で3倍となる120万枚の提供を目指していくという。一方で、アルバムの作成については、「イヤーアルバム」というサービスが提案された。

「大量の写真の中から、同社独自のイメージオーガナイザーによって良いものだけをセレクト。それが自動でレイアウトされるので、カンタンにアルバムが作成できます」

■スマホ写真のWiFi送信など手軽さUP

 そして今回発表された新たな取り組みのなかで、中心的なサービスとして発表されたのが、店頭プリント受付機向けのソフトウェア「Wonder Print Station」だ。この詳細については、イメージング事業部 統括マネージャーの種田進氏から説明があった。

「Wonder Print Stationの大きな特徴の一つが、分かりやすくて便利な注文機能です。『FUJIFILMおみせプリント(わいぷり)』アプリを利用することで、プリント受付端末に写真をWiFi経由で送信できます。さらに、イメージオーガナイザーによって良い写真には星印が付くので、プリントするものをスムーズに選択できます」

 さらに、「Wonder Print Station」では機能や操作性を、よりスマホライクで直観的なものに変更しているという。

「メニュー画面などでは、スワイプやタップといったスマホ的な操作にも対応しました。写真の拡大縮小や回転も直観的に行えます。さらに、画像編集機能についてもバリエーションを増やしており、好きなフレームやスタンプを選んだり、手書き風の文字も入れられます」

 なお、同社では6月に原宿店のようなコンセプトショップを中国の上海、およびフィリピンのマニラにもオープン。欧州などでの展開も予定しており、写プライズを通じて写真の楽しさをグローバルに提供していくという。

■スマホとの親和性が最大の特徴

 記者会見の終了後、会場では「Wonder Print Station」を導入した端末のタッチ&トライが行われた。そのなかで、同社担当者に話を聞くことができたので、その詳細についてもお伝えする。

--- Lサイズプリントからの脱却というお話があったが、今回なぜこのようなプロモーションやソフトウェアの提供を行うことになったのか?

「デジカメやスマホでの撮影が中心になり、ショット数は増えたのですが、逆にプリント機会は減少傾向にあります。これは、弊社のプリント事業に直結する部分なので、写真を通じて何か新しい機会を提案したかった。これは社内で“付加価値プリント”と呼ばれているのですが、写真のオシャレさや楽しさを伝えるという以上に、どんな用途で写真を使うのか。それをトレンドに敏感な若者の目線から考えたのが、今回のプロモーションです」

--- これまでの富士フイルムのサービスとは、どのような点が違うのか?

「これまで写真プリント最大のボリュームゾーンは子育て中の主婦でした。親が自分のアルバムを残してくれたから、私も作ってみたい。でも、実際には家事に追われていると、写真を選ぶのも手間ですし、それをキレイにレイアウトするのも大変ですよね。そのなかで提供することになったのがイヤーアルバムで、これによってお母さんが簡単に子どもの写真を残せるようになりました。でも、若者の場合には写真を残すというより、贈り物としての用途が多かったため、新しいサービスが必要だったんです」

--- それがシャッフルプリントということなのか?

「そうですね。若者はカジュアルに写真の受け渡しをしているので、お小遣いで利用できるぐらいの価格設定も必要でした。原宿の直営店ではデコりたい、盛りたいという重要も大きかった。そのなかで、シャッフルプリントの需要が見えてきたということです」

--- 「写プライズ。」としての利用は、どのようなシーンを想定しているのか?

「やはり、一番のサプライズタイミングは誕生日なので、そこからハロウィンなどのイベントに広がっていければと考えています。夏には部活やサークルの引退もありますし、10~11月になればウェディングの機会も増えますので。ただし、シャッフルプリントについては、必ずしもサプライズにこだわったサービスではありません」

--- 具体的には?

「これは原宿店で実際にあった用途なのですが、カップルが2人の思い出を残そうとシャッフルプリントをご利用されたことがありました。例えば、ウェディングでも会場の写真を集めて、来場していただいた方に感謝をこめて贈るという使い方もできると思います」

--- 既存の店頭端末と「Wonder Print Station」の一番の違いは?

「やはりスマホとの親和性になると思います。データ転送がWiFi経由で行え、操作もATMのようなボタンタッチではなく、スクロールやスワイプに対応している。あとは、プレゼントとしての用途に対応したことが大きな特徴ですね」

■9月末までに全国2,500店舗で展開

--- 「Wonder Print Station」はどのような店舗で利用できるのか?

「現在、弊社のソフトウェアを利用した写真プリント機が、全国に約2,500ヵ所設置されています。これらはすでにシャッフルプリントに対応しているので、それを『Wonder Print Station』への対応に切り替えていく形になるでしょう。主な、展開店舗としてはカメラのキタムラ、コイデカメラ、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどを想定しています。大手法人では9月末までに端末の対応を予定しています。なかでも、カメラのキタムラでは先行導入が進んでおり、すでに半数の店舗でサービスをご利用いただけます」

--- 「Wonder Print Station」はソフトウェアでの提供ということだが、端末は設置店舗などによって異なるのか?

「端末を用意していただくケースもありますが、弊社でもマルチタッチのディスプレイとPCを提供しています。ディスプレイについては21.5インチ、23インチの2種類を用意させていただきました。印刷には店舗に設置の出力機を使っていただくことになりますが、町の印刷店などの設置端末でも、そのほとんどが『Wonder Print Station』に対応しています」

--- シャッフルプリントなどの価格帯は、お店によって変わるのか?

「価格設定はお店にお任せしていますが、一般にA4のシャッフルプリントで1000円前後となっています」

--- デモではトップ画面に「大切な人に贈って喜ばれる」などのメニューが表示され、目的にあった写真を選べるということだったが、これはどういうことなのか?

「トップ画面の“かんたんプリント”メニューは、お店によって設定できます。今回であれば、単一の写真、コラージュ、フレームやデコレといった機能が、まとめて呼び出せるメニューとして用意させていただきました」

--- スマホアプリ「DECOPIC」との連携もあるようだが。

「『DECOPIC』はヤフー様が提供しているスマホアプリなのですが、ここで人気のフレームを『Wonder Print Station』でも利用できるようにしました」

--- 店頭端末と連携するための「わいぷり」アプリは、iOSとAndroidに両対応しているのか?

「はい、どちらでもご利用いただけます」

富士フイルム、スマホ連携型の店頭プリントサービス発表……データのWi-Fi送信や豊富な画像編集機能を搭載

《飛田九十九@RBBTODAY》

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