強い選手を次々に育てる鹿屋体育大学自転車競技部、黒川剛監督…「社会に貢献できる人材を作る」 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

強い選手を次々に育てる鹿屋体育大学自転車競技部、黒川剛監督…「社会に貢献できる人材を作る」

スポーツ 選手
鹿屋体育大学自転車競技部、黒川剛監督(2015年3月1日)
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鹿児島市桜島で3月1日、サイクルフェスタin桜島が開催された。

地元鹿児島・鹿屋(かのや)市の鹿屋体育大学自転車競技部が、前日より会場やコースを設営。当日は黒川剛監督自らが進行と運営を行い、レースを開催する。選手も地元ライダーたちと交流を図り、ファンサービスをする選手とギャラリーが一体となったイベントだ。

黒川監督に鹿屋体育大学自転車競技部の活躍の秘密をうかがった。

---:自転車競技部の強さの秘密はなんですか?

黒川剛監督(以下、敬称略):環境がいい。鹿屋体育大学の周りは舗装されたいい道もある。海沿いの道もあれば、山沿いの道もある。いい練習環境というのは南大隅の鹿屋周辺だと思う。

---:私自身、鹿児島在住の自転車乗りとしては「"灰が降るから"鍛えられるのではないか?」と思います(笑)。

黒川:正直、灰は降ってほしくないよねぇ(笑)。バイクもメカも汚れるし、壊れるし。けど、桜島がないと鹿児島じゃないし。鹿児島であれば、やっぱりそれは覚悟しないといけないもんね。

---:レースで結果を残せるのはメンタル面の工夫などしているのか。選手によれば「チームメイトが好結果を残すことにより、同じ練習をする仲間であれば自分もいける」とのことですが?

黒川:それはあるかもしれないね。メンタルなんてそんなこと、まったく工夫もやっていないよ。まったくの選手任せ。でもみんないい結果を残しあって、それが相乗効果となっているのかもしれない。切磋琢磨しあう環境を作れるのは私としても嬉しいこと。

---:自転車競技部の選手は日本全国から集まり、県外出身者が多いですが。

黒川:地元の選手が少ないというわけではなくて、中には入りたくても入れないという選手もいたりするからね。県外の選手だけというわけではないよ。やっぱり環境がいいから自然と集まってくるんじゃないのかな。

---:2015年の目標などを教えてください。

黒川:こういうイベントで、こんなレースで、このタイトルを獲りたい、というのはない。我ら自転車競技部としてね、自転車をメジャースポーツにしたい。メジャースポーツにする中で、競技の強さもそうだけど人として成長して、社会に貢献できる人材を作るというのが部の理念。それに基づいて私は動いているだけ。

---:2013年からサイクルフェスタin桜島は、鹿児島県自転車連盟が主催。一般選手も参加できる公式レースとなり、監督自ら進行するのはファンとしては驚きです。

黒川:なんでよぉ。自転車の魅力を伝えるためには、自分たち自ら企画をしないといけないのよ。私が動かないとこういうイベントも行えないところもあるし、好成績を収めた選手たちが桜島でレースをするといえば、自転車好きな人なら喜ぶでしょ。アピールにも繋がるわけじゃない。設営も部員みんなでやったんだからね。やっぱり地域密着のイベントをずっと続けていきたい。

自転車競技部の理念を体現する黒川監督の姿が選手にも伝わっている。人として成長する延長上に、部員の好成績が繋がっている。4月から新入生が入学し、新しいシーズンに入る。忙しい中、笑顔でインタビューに応じてくれた監督は、選手以上に自転車を愛する人であった。
《上水流晋》

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