【GARMIN Edge1000J インプレ後編】導入はより手軽に、デバイスとクラウドの両輪進化 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【GARMIN Edge1000J インプレ後編】導入はより手軽に、デバイスとクラウドの両輪進化

オピニオン インプレ

メインメニューはこのようにグラフィカル。アイコンが並んでいてスマホのようだ。
  • メインメニューはこのようにグラフィカル。アイコンが並んでいてスマホのようだ。
  • 走行中に様々なデータを表示できるのhが従来モデルと同じ。ディスプレイが大きいので見やすい。
  • 表示するデータは1画面に最大10個。データの種類は自由にカスタマイズできる。
  • 過去の自分の走行データとレースができるバーチャルパートナー機能を搭載。タイムアップを目指すには最適な機能だ。
  • 地図を表示してナビゲーションさせることもできる。カーナビとしても使えるほどだ。
  • セグメントによるレースをするなら、まずGARMIN CONNECTで自分のデータからセグメントを作成する。
  • 他のユーザーが作ったセグメントが公開されているので、自宅近くのセグメントを検索して利用することもできる。
  • GARMIN CONNECTからセグメントをダウンロードすることで、そのセグメントのコースで仮想レースができる。
GARMINのサイクルコンピューターに新しいモデル『Edge(エッジ) 1000J』が登場した。従来のフラッグシップである『Edge 810J』のさらに上を行くハイエンドモデルで、型番はついに4桁に突入。ほとんどスマホと見間違うばかりのボディにはこれまで以上の機能が詰め込まれている。インプレ後編では実際に路上に出て、その使い勝手と機能を試してみた。

◆導入の下準備は劇的に軽減

本機の全機能から見ればほんの基本機能だけではあるが、実際に使用してみた。まず取り付けは、従来のモデルよりずっと簡単。前述のとおり、付属のスピードセンサー、ケイデンスセンサーが一新され、取り付けが簡単になったからだ。これまではマグネットとセンサーを取り付けたあと、自転車をメンテナンススタンドに固定してペダルを回しながら微妙な調整をする必要があったが、新型のセンサーは何も考えずにただ固定するだけでいい。両方のセンサーの取り付けに1分もかからないほどだ。

本体はこれまでと同じく、アウトフロントマウントかハンドル/ステムマウントで固定する。ハンドルのさらに前方に固定できるアウトフロントマウントは、810J用とは形状が異なり、ガッチリした印象になった。

取り付けができたら、必要な設定をする。自分の身長、体重を入力する初期設定や、各種センサーとのペアリング、Bluetoothのペアリングといったことだが、ここであることに気がついた。バイクプロフィールの設定がないのだ。従来は複数の自転車で使う場合のために、自転車ごとにタイヤ外周や重さなどを個別に設定できたが、それがなくなっている。

調べてみると、複数の自転車を使う場合、それぞれにセンサーを取り付けておけば、本機はセンサーごとにタイヤ外周のデータを保存するため、支障なく使えるという。複数の自転車を設定するページがなくなったのは、機能が省略されたからではなく、面倒な設定をしなくても複数の自転車を使えるようになったから、ということのようだ。

しかし、これでは自転車ごとに走行距離を管理することができない。その点については、どうやらGARMIN CONNECTで管理することになったようだ。というのも、「スポーツ」タブに「ギア」という新しい項目が追加されており、ここに複数の自転車を登録できるようになっていた。自転車のデータをGARMIN CONNECTに保存しておけば、サイクルコンピューターを買い換えても入力し直す必要がないから、たしかにこの方が合理的かもしれない。


◆大きさは感じるが快適この上ない使い心地

本機の電源を入れてみて、まず感じるのはディスプレイの表示の美しさだ。これまでのようにドットが荒いとか、過度にコントラストがきついといった不自然さはもうない。スマホを見慣れた目にも、全く違和感のない表示品質だ。この高精細なディスプレイは地図を表示してのナビ画面で特に威力を発揮する。ナビとして使っても、もはやちょっと前のポータブルカーナビと変わらない使い心地だ。

それともうひとつ、使い始めてすぐに気がついたことがある。室内で設定をしている時に、すでに現在位置の測位ができているのだ。設定をしていた室内は、従来モデルでは確実に衛星をロストしていた場所。その場所で余裕で測位が完了していたことに驚いた。本機のGPSは日本の準天頂衛星みちびき、ロシア版GPSのグロナスに対応している。みちびき、グロナスへの対応は精度の向上には効果的だが、感度にはあまり影響しないと筆者は考えていた。しかし、その認識が間違いなのか、それとも本機は根本的にGPSレシーバーの性能が上がっているのか、とにかく非常に感度がアップしている。

次は実際に走ってみた。ディスプレイが大きくなったおかげで、走りながらでもタッチ操作が非常にやりやすい。表示は見やすく、快適そのもの。従来モデルを使っていた時、その使い心地に不満があったわけではないが、本機を使ってしまうともう以前のモデルには戻れない気がする。

ただし、困った問題も起きた。アウトフロントマウントで固定していたのだが、走行の振動やタッチ操作の時に、少しずつ角度がずれてしまうのだ。マウントがゆるいだけの話ではあるのだが、本体が重くなっているので、ちょっと構造的に無理があるのかもしれない。ハンドルバーへの固定方法に工夫がほしいところだ。

対照的に、これは非常に便利だと思ったのが、スマートノーティファイ、つまりメールや電話の着信を知らせてくれる機能だ。従来だと、トレーニング中にメールが来ると誰からなのか気になるが、そのために止まりたくない、という状況になる。本機はメールの差出人やサブジェクトだけでなく、本文まで表示されるので、たいていのメールは走りながら確認できてしまうのだ。


◆GARMIN CONNECTも着実に進化、“サイコンといえばGARMIN”は盤石

トレーニングの記録などのデータを保存、管理できるクラウドサービスのGARMIN CONNECTも、以前に810Jを紹介した時と比較すると大幅に進化した。地図画面にはトレーニング時の気温や天気も表示され、走りを再生するも専用ページに移動することなく、記録を表示するページでそのまま「再生」ボタンをクリックするだけで可能となっている。各種のグラフも高精細化され、細かい部分まで見やすくなった。

ところで、GARMIN CONNECTには自分の身長、体重をはじめとするデータを記録できるようになっている。一方、Edgeシリーズをはじめとするデバイスも身長や体重の設定を保存するようになっている。デバイスをGARMIN KONNECTに接続した時点でこのようなデータを転送することは可能なので、現在の仕様は2度手間と言えなくもない。

このようにデータ管理のどこまでをデバイス側で行い、どこからをGARMIN CONNECTが担当するかは、現在は過渡期といえるだろう。本機では自転車の管理機能がなくなり、GARMIN CONNECTに「ギア」としてその機能が新設されたことは前述のとおり。今後はGARMIN CONNECTの役割がますます大きくなるだろう。

非常に高性能なEdge 1000Jの登場に加えてGARMINコネクトの魅力も大きく、本格的に自転車のトレーニングをするなら、もはやGARMINのサイコンが必須という状況といって過言ではない。あえて難点をあげれば、本機をはじめとするEdgeシリーズは高価である点に言及しない訳にはいかない。PNDでもランニングウォッチでもドライブレコーダーでも徹底的な高付加価値戦略でブランド力を築いてきたGARMINだが、ランニングウォッチでは入門機の『ForeAthlete 10J』が登場するなど、敷居を低くしたモデルも人気を博している。今後はEdgeシリーズにも低価格なエントリーモデルの登場を期待したいところだ。
《山田正昭@レスポンス》

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