イタリアでドーピング報道の渦中にあるミケーレ・フェラーリ医師が、一部報道に関して自らの公式サイトで12月10日に反論を展開した。
フェラーリ医師は自転車選手のコーチを務めているが、ランス・アームストロングのドーピング事件などに関与していたため、アメリカ・アンチドーピング機関によりスポーツ界からの永久追放処分を受けている。
ところがドーピング問題に揺れるアスタナの合宿を2013年11月に訪れたことがあると先日報道されたことで、再び注目を集めることになった。
さらにイタリア・パドバ警察が行っているドーピング捜査の内容をイタリアのラ・ガゼッタ・デッロ・スポルト紙が報道し、38人の自転車選手がフェラーリ医師のもとでドーピングに関わったと追及している。
これに対してフェラーリ医師は、「これらの追及に対して答える最適な場所は裁判所だと思うが、最近の報道によって自らの考えを変えざるをえなかった」と自らのサイトを通じて反論を展開し、名前が挙がった選手たちについて説明した。
まず、2009年と2013年のジロ・デ・イタリアでドーピング陽性となったダニーロ・ディルーカについては「一度も会ったことないし、私の合宿に来たこともない」と関与を否定。
ミケーレ・スカルポーニ(アスタナ)については、彼からの「僕はジロを勝てたと思うかい」との質問に「(血液)バッグを持っていればね」と答えたことがあると説明したが、それはスカルポーニが過去にスペインのドーピング事件オペラシオン・プエルトに関与していたことを皮肉ったよくある冗談のひとつだったと弁明している。
ジョバンニ・ビスコンティ(モビスター)については、血液ドーピングや禁止薬物のアルブミンについて会話に上ったことはないと反論している。
ロマン・クロイツィゲル(ティンコフ・サクソ)については、2007年にフェラーリ医師がトレーニング方法のみを指導したことがあることを認め、その事実をもとにバイオロジカルパスポートの問題が騒がれるようになったとになったと推察している。また2010年にクロイツィゲルから2度電話があったことを明かし、そのことで脅迫されているのだと話している。
またその他にも記事に名前が挙がったマルコ・マルカート(ワンティ)、ディミトリ・コゾンチュク(カチューシャ)、イワン・ロフニー(ティンコフ・サクソ)、エゴール・シリン(カチューシャ)らについては面識がないと主張している。
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