茨城県つくば市に開設されたつくば国際スポーツアカデミー(TIAS)は9月30日、入学式を行った。TIASは日本政府が推進する、オリンピック・パラリンピックムーブメント普及のためのプログラム「Sport for Tomorrow」の一環として開設された。
日本を含む12カ国から18人が第一期生として入学し、自己紹介の挨拶が行われた。入学式でのプレゼンの様子を一部紹介していく。
今回はハンガリーより来日したAttilaさん、ギリシャ出身のChristinaさんを紹介する。ふたりのプレゼンに共通するフレーズ「理論構築だけではなく実践も」が印象に残る。
●Attila Heimさん(ハンガリー)
【経歴】
28歳。国際的なハンドボール審判の候補者、女子ハンドボール欧州チャンピオンシップの理事を務め、学生ハンドボール世界チャンピオンシップの代表経験もある。オランダのYBBPでフットボールチームの欧州ツアーにおけるビジネスプラン建設、株主との交渉、欧州のスポーツ市場の調査後、ハンガリーのハンドボール連盟で国際会議の組織など、複数の仕事を担当する。5月まではハンガリーの大学で体育学の教鞭を取っていた。
【Attilaさんのコメント】
何事にも積極的な姿勢を持ち、開かれた心で多くの友人を作っていきたいと思っています。海外旅行が大好きで、日本も大好きな国のひとつです。TIASでは1964年に開かれた東京オリンピックや2020年の東京オリンピックがどうなっていくのかを研究したいと思い、それに際した最新の知識を学んでいきたい。大事なのは実践すること。学んだことを活かして行動をしていきたい。スポーツマネジメント、ティーチング、コーチングなどさまざまな興味をもっています。日本の文化に興味津々です。
●Christina Vasileiadouさん(ギリシャ)
【経歴】
ギリシャのアメリカンカレッジで、スポーツ学科の学生サポートし、国際的なイベントや大会の開催を企画する。子どもたちのスポーツアクティビティへの参加を活発化し、永続的なものにしていくための活動も行う。TIAS入学まではスポーツアカデミー、フィットネプログラムのマネジメントを行っていた。
【Christinaさんのコメント】
スポーツと行動心理学を中心に勉強してきました。心理学を修めたこともあり、パーソナルトレイナーの資格も所持しています。最近はフィットネスと語学学習に夢中です。スポーツや行動をする過程の心理状況を研究すること、国際関係の調査、スポーツテクノロジーを用いたパフォーマンスの調査などに力を入れています。
TIASでは、幅広い分野に渡って多くの発見をしたいです。また、体育教育、エリートスポーツの分野の研究、2020年東京オリンピックに向けて強いモチベーションを持って関わっていき、スポーツ分野における新たな道を協力して開いていくこと、研究や理論を組み立てるだけではなく、自分自身も多くの実践をしたいと考えます。
目標はスポーツ分野で問題となっている事柄に真正面から取り組めるスキルをこのプログラムによって身につけ、スポーツの未来を形作ることに貢献することです。ここでインプットしたことを未来のオリンピックに活かし、アスリートだけではなく一般の人々も楽しめるイベントを豊かにできることを楽しみにしています。
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その1
次世代のスポーツリーダーたちに迫る…つくば国際スポーツアカデミーの第一期生たち
その2
TIASで学びたい理由、最先端のスポーツ学府が誇るもの
その3
スポーツ分野においては、理論構築だけではなく実践をしていくことが求められる
その4
触媒となるTIAS…各国エリートたちの化学反応
その5
スポーツを通して何をするのか…壮大な目標
《大日方航》
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